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ExpSS21 実験社会科学の概要

理論班

研究課題名: 実験研究の意義と役割

  本研究計画(理論班)のメンバーは,進化生物学,経済学,経営学,法哲学を専門とする4人の理論研究者であり,その目的は,社会科学における実験手法の意義と役割について,個別領域を超えた鳥瞰的・メタ理論的な視点を提供し,新たな理論構築の可能性を探ることにある.実験手法の意義は進化生物学を含む自然科学領域においては自明とされるが,社会科学領域においてその重要性が認識されるようになったのは,ごく最近の展開である.心理学を例外とすれば,社会科学における実証手法の中心は調査,フィールドワークであり,さらには,実証自体の位置づけについてさえも,社会諸科学の間で大きな温度差が存在している.理論班では「自然科学と社会科学の間での実験手法(ひいては実証研究そのもの)に対する温度差は何に由来するのか」という問いをA01, B01に属する7つの計画研究班の実験研究の具体的な展開と照応しつつ,メタ理論的な観点から検討する.この目的に向けて,総括班によるコーディネーションの下,7つの研究計画班(A01, B01)の研究者と共に,社会科学における実験研究の意義と役割についてインテンシヴな議論を行うワークショップを開催する.また,そこでの議論の成果を国内外の関連学会や日本学術会議などにおいてシンポジウムとして公開する.同時に,7つの研究計画班が生み出した具体的な知見を社会科学・自然科学の幅広い文脈に位置づけ,その意味と制約を考える個別ワークショップを開催することで,各班の研究の展開を促す.これらのプロセスを通じて,実験と理論を結ぶ新たな理論構築を目指す.
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