ある国でうまく機能している制度があったとしても、別の国ではうまく機能しないことが多々あります。それぞれの国は文化や慣行が異なるにも関わらず、グローバル化の進展で、世界中同じような経済制度の下で暮らしていく必要性が高まっています。私たちが当たり前と思っていることも、別の国では当たり前ではないことがしばしばあります。
 例えば、子育てについての方法も、子供の将来にとって何がいいのかについてどのような信念をもつかで異なってきます。何事にも一貫した態度を取るべきだという価値観の国もあれば、自分の選好の一貫性をあまり重視しない国もあります。そうした考え方や文化の差が、国レベルの経済に大きな影響を与えている可能性があります。
 本年のシンポジウムは、文化や世界観の経済分析を行っている慶應義塾大学大垣昌夫教授と文化心理学の立場から日本文化や心の問題を研究している京都大学内田由紀子准教授に講演とディスカッションを行って頂きます。

 
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