ノルウェーの惨事直後のストルテンバーグ首相声明


7月22日午後3時半の爆弾事件,それに続く乱射事件の直後,ノルウェーのストルテンバーグ首相は声明を発表した.静かではあるが,決意のこもった話しぶりに感動した.私自身,たまたまアメリカ滞在中で,アルジャジーラのニュース番組でこの声明を見聞した.約1分半の声明である.以下,テレビの同時通訳者がノルウェー語から英語に訳したものをそのまま翻訳してみた.是非読んでほしい.

「今日,ノルウェーは2つのショッキングで卑劣な攻撃を経験しました.誰が私たちを攻撃したのかはわかりません.まだわからないことだらけです.多くの人々が亡くなり,負傷しました.私たちは皆,この残忍な大惨事にうちひしがれています.これからはもっと大変なことがあるかもしれません.しかし私たちはそれに立ち向かう心の準備はできています.私たちノルウェー人は危機の時こそ団結し,死者を弔い,負傷者と共に痛みを分かち合い,彼らの家族と共に苦しみを分かち合います.

これは市民と若者への攻撃です.

私は私たちを攻撃した人々,その背後にいる人々に伝言があります.これはすべてのノルウェー人からの伝言です.

あなた方は私たちを決して滅ぼすことはできません.
あなた方は私たちの民主主義とよりよき世界への努力を破壊することもできません.
私たちは小さな国ですが,それは誇り高き国です.誰も爆撃で私たちを黙らせることはできません.
誰も射撃で私たちを黙らせることはできません.
誰も恐怖で私たちが「ノルウェー」であることをやめさせることはできません.

今夕,今夜,私たちは互いにいたわり合い,慰め合い,話し合い,そして団結するでしょう.明日,私たちは非常の時こそノルウェーの民主主義は強固なものになることを世界に示すことになるでしょう.私たちは犯人を捕まえ,その犯罪の背景を知ることになるでしょう.私たちは犠牲者・負傷者たちへのいたわりの心を示し続けるのです.

私自身,警察の皆さん,医療関係の皆さん,また懸命に救助活動をなさった皆さんに感謝の意を表します.私たちは私たちが大切にしているものを守るために団結することを決して止めません.私たちはノルウェーの社会が困難なときこそ協力しあうことを示さねばならないのです.」

誰が犯人かはまだわかっていない時点での声明である.私自身,アルジャジーラのチャンネルをみたのも,事件の背景を求めてのことであった.この声明を聞き,チャーチルの1940年の議会演説を思い起こしたが,我が国のリーダーに欠けているものが何であるのかを鮮明に知ることになった.