入選 |
野田 俊也 / Shunya Noda (Stanford University)
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論文
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Full Surplus Extraction and within-period Ex Post Implementation in Dynamic Environments |
講評
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野田論文は動学的環境におけるメカニズムデザインに関する理論研究である。Cremer-McLean くじを動学環境に応用した場合、静学的状況における同様のメカニズムよりも緩い状況の下で、完全余剰抽出が可能となることが示された。また、提示されたメカニズムは,たとえそれぞれのエージェントが,他のエージェントのタイプを含む全ての情報を知っていたとしても正直に申告することが最適になるという極めて強い制約条件(within-period ex post incentive compatibility)を満たしており,現実に適用することが困難であると考えられていたCremer-McLeanメカニズムの応用可能性について新たな洞察を与えた点が特に高く評価できる。
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