本研究拠点は、経済実験・アンケートといった新しい研究手法の利用と脳科学・心理学・社会学等の他分野の研究と伝統的な経済学との融合によって、現実の人間行動をもとに社会経済のダイナミクスを明らかにし、現代の経済問題の解決方法を提示するとともに、若手研究者を育成することを目的としています。
伝統的な経済学は、人々が合理的に行動することを前提にして、様々な社会経済現象の説明に成功し、経済政策の指針を提供してきました。しかし、近年その限界も明らかになってきました。例えば、不況、バブルの発生と崩壊、多重債務問題、環境問題、経済格差といった問題は伝統的経済学では必ずしも十分に説明できていません。
このような伝統的経済学の弱点を補完するのが、現実の人間の行動特性を前提として経済学の再構築を試みている行動経済学です。本研究拠点は、伝統的経済学・行動経済学の研究・教育を通じて社会経済問題の解決に貢献する人材を育成します。
本プログラムは平成22年の中間評価で5段階評価の最高レベルの評価を受けた上、「特に優れている拠点」と明記されました。
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