筑波大学国際関係学類卒、Ph.D.,(コロンビア大学(米国))
[専門分野]
実験・行動経済学
(1) 実験経済学の手法を用いて、資産市場バブルの原因や、空売りやマージントレード、また、大規模市場介入の効果や価格予測への影響の分析を中心に行うことで、「これまで実験・行動経済学がミクロレベルで明らかにしてきた人間の限定合理的な行動のマクロ経済学的な含意は何か?」という問いに応えることを中心に研究を進めています。また、実験参加者の認知能力や経験の差が実験結果にもたらす影響を明確にするべく、大学生以外にも金融業界のプロフェッショナルや一般の方を対象とした実験も進めており、例えば、優秀なトレーダーに共通する資質を探ることも可能となります。
(2) 同じく、実験経済学の手法を通じて、人々が自分で決めることやグループでの決定に参加することにどのような価値を見出しているのか、それが人々の文化的背景でどのように異なるのかを計測しています。この研究は、構成員の文化的多様性が増していく組織で、どのように権限を配分するかを決める際に有用な知見をもたらすと考えています。
(3) 最後に、持続可能な社会の構築に貢献するべく、西條辰義氏らが提唱する「フューチャーデザイン」の基礎的な実験研究にも取り組み始めました。