行動経済学研究センターのメンバーは 大阪大学 社会経済研究所の専任教員と兼任教員により構成されています。 社会経済研究所 教授青柳 真樹 専門分野はゲーム理論、メカニズムデザインです。近年の研究テーマは、(1)外部性の下での企業の理論、(2)最適な情報開示の理論、(3)戦略的行動に対する認識についての実験です。 経済学研究科 教授石黒 真吾 専門は「契約理論(Contract Theory)」「組織の経済学(Economics of Organizations)」と呼ばれる分野で,組織における情報の非対称性やインセンティブの問題を理論的に分析しています.とくに最近は,公式な契約が履行できない状況において,長期的取引関係に基づく非公式な契約の仕組み(「関係的契約」と呼ばれる)が果たす機能について研究を進めています. 社会経済研究所 教授石田 潤一郎 専門分野は契約理論、組織の経済学、情報の経済学です。近年では,戦略的な環境でのバンディットモデルを応用し、評判形成のインセンティブや外的・制度的 要因が知識探索行動に与える影響を分析しています。 社会経済研究所 教授今井 泰佑 専門はミクロ経済理論、行動経済学です。不確実性下の意思決定や異時点間の選択に関する実験デザインおよびデータ分析手法の開発のほか、メタ分析を用いて既存の実験結果を統合する研究を進めています。最近は、社会科学の実験研究の再現性や透明性など、「科学」そのものを研究対象とする「メタサイエンス」にも取り組んでいます。 非常勤特任准教授植竹香織 専門は政策ナッジの実践及びエビデンスに基づく政策立案(EBPM)です。横浜市職員及び横浜市行動デザインチームを経て独立し、現在は国内外のナッジユニットや自治体・企業等と連携して環境・防災分野を中心にナッジを活用した社会課題の解決に携わっています。 感染症総合教育研究拠点 経済学研究科 特任教授大竹 文雄 行動経済学の政策への応用研究を中心に研究をしています。具体的には、災害時の避難、風しんの抗体検査受検、感染予防行動、ワクチン接種などを促進するよびかけメッセージの効果検証を行ってきました。社会規範や選好の形成について、教育や子どもの頃の環境が果たす役割についても研究しています。 社会経済研究所 特任教授小野 善康 専門分野はマクロ経済学、国際貿易、 産業組織です。近年の研究テーマは(1) 資産選好がもたらす資産格差拡大の理論研究 (2) 摩擦的な失業と総需要不足がもたらす失業の相互作用 (3) 長期不況経済における環境政策の景気への影響 です。 社会経済研究所 准教授北村 周平 専門は政治経済学と経済発展論です。 政策評価、行政データの利活用、エビデンスを重視した政策立案に興味関心があり、行政データとフィールド実験を活用した実証研究を行っています。課題を解決するための効果的な政策を模索しておられる担当者の方はお気軽にご相談下さい。 人間科学研究科 教授吉川 徹 格差や分断がいわれる現代社会において、経済学の枠組みの更に外側にある社会構造の実像を把握することは重要です。 人びとが社会をどうとらえ、その主体性のあり方が、社会構造にどのような影響を与えるか、社会調査データからの解明をめざします。 国際公共政策研究科 教授小原 美紀 専門は「労働経済学」で、働くこと(働かないこと)について研究しています。統計データに基づいて人の行動を明らかにするのが仕事です。個人が高い成果を出せるような家庭や職場、社会の環境改善を考えること、それを促す政策を議論すること、そのための証拠集めをすることが、近年の私の研究テーマです。 感染症総合教育研究拠点 特任准教授佐々木 周作 自治体や企業と一緒に社会のなかで実験する「フィールド実験」という手法を使って、金銭寄付や感染対策などの「協力行動」を研究しています。研究仲間・実践仲間を歓迎します。 経済学研究科 教授佐々木 勝 労働経済学を専門としています。新型コロナウイルス感染症拡大による労働市場のミスマッチの研究から、労働者のコミュニケーションを促し、パフォーマンスを高めるような職場環境に関する研究まで幅広く取り組んでおります。最近では、人的資本投資としてスポーツに着目し、非認知スキルなどのアウトカムに及ぼす影響についても研究しています。 社会経済研究所 特任助教下平 勇太 専門分野は実験経済学です.現在は,(1) 経済学に基づく選好測定と認知能力などの個人属性との関連の検討 (2) 協力行動生起メカニズムの解明 に取り組んでいます. 人間科学研究科 准教授杉本 めぐみ 防災(災害リスクマネジメント、防災教育、国際防災協力)が専門です。2004年スマトラ島沖地震津波で在インドネシア共国日本大使館の赴任をきっかけに防災研究と実践を行うようになりました。誰一人取り残さない防災社会の実現と自然共生社会の在り方を探っています。西日本新聞「後悔しない備え」連載中。 社会経済研究所 教授敦賀 貴之 専門分野は景気循環、マクロ経済学、応用時系列分析です。企業が設定する価格の決定メカニズムというレンズを通して、各国経済の総生産量と物価の変動パターンを分析しています。 経済学研究科 特任助教鶴田 まなみ 実験経済学、行動経済学を専門としています。個人の経済選好の異質性について実験室実験やオンライン実験を行っています。具体的には、不正に対する選好に関して、どのような場面・組織・人が不正をするのか、また、不正抑制のためにはどのような制度が効果的なのかついて研究を行っています。 社会経済研究所 講師Tiffany Tsz Kwan Tse 専門分野は実験経済学、行動経済学です。近年の研究テーマは、(1)調達オークション実験における共謀の抑止、(2) 情報構造と協力、(3) 不誠実な入札の発生要因です。 社会経済研究所教授、行動経済学研究センター長花木 伸行 学術研究では、実験経済学の手法を用いて、「これまで実験・行動経済学がミクロレベルで明らかにしてきた人間の限定合理的な行動のマクロ経済学的な含意は何か?」という問いに応えることを中心に研究を進めています。また、より広く行動・実験経済学の学術研究が蓄積してきた知見を生かして、社会に貢献したいと考えています。 工学研究科 教授原 圭史郎 持続可能な社会を実現するための、工学を基盤とした学際的な研究を行っています。特に昨今では、将来世代に持続可能な社会を引き継ぐための社会の仕組みをデザインする「フューチャー・デザイン」の研究を実施しています。また、産学官連携を通じて、様々な社会課題や意思決定問題においてフューチャー・デザインの実践も進めています。 人間科学研究科 准教授平井 啓 専門は、健康・医療心理学、行動医学、行動経済学です。近年の研究テーマは、(1)医療者、患者とその家族による意思決定の行動経済学的分析、(2)治療と職業生活の両立におけるストレスマネジメントです。 高等司法研究科 教授藤本 利一 専門分野は民事手続法です。事業再生における司法の役割について、私的整理の多数決法理、金融実務を踏まえた担保権の処遇、事業譲渡の倒産法理論的位置づけ、倒産法の持つインセンティブなどから考察しています。また新たに、最高裁判所における口頭審理のあり方について日米比較を試みています。 社会経済研究所 教授堀井 亮 私の専⾨は経済成⻑理論の研究とその応⽤です。 具体的には、経済成⻑がどのようなメカニズムで起こるのか(あるいは起こらないのか)や、環境・⼈⼝動態・⾦融などの要因とどのような関係にあるのかなどを研究しています。 社会経済研究所 教授松島 法明 専門分野は応用ミクロ経済学(産業組織、経営の経済分析、公共経済学)です。寡占市場における企業間競争全般に関心を持っていますが、最近は、企業の価格付けにおける個人情報の役割に関心を持って理論分析を行っています。 経済学研究科 教授松村 真宏 人を動かす「仕掛け」の研究に取り組んでいます。仕掛けは、誰にも 不利益をもたらさない「公平性」、ついしたくなる「誘引性」、本来 の目的とは別の目的からなる「目的の二重性」を満たすものと定義し ています。仕掛けによって、世の中のさまざまな問題を自ら進んで解 決するようになる社会の実現を目指しています。 社会経済研究所 教授室岡 健志 専門は行動経済学、産業組織論、ミクロ経済理論。とくに、行動経済学を組み入れた市場分析およびその競争政策・消費者保護政策への含意について研究を進めています。 経済学研究科 教授安田 洋祐 私の専門は、戦略的な駆け引きを分析するゲーム理論とその応用です。マッチングや入札などの仕組みを設計するマーケットデザインおよび、談合の理論分析を中心とした産業組織論について主に研究しています。最近は、マッチング問題に行動経済学的な要素を取り入れた分野横断的な分析にも取り組んでいます。 国際公共政策研究科 教授山下 拓朗 メカニズム・デザインと呼ばれる、経済制度の設計に関する分野の研究を行っています。特に最近取り組んでいるテーマとして、経済主体のもつ私的情報に関して制度設計者の知識が限られている場合にどのように「頑健な」制度を設計すべきか;経済主体にどのように情報を配分すべきか;また、動学的環境における最適な制度設計などについて、研究しています。 国際公共政策研究科 講師山下 真美子 専門は金融、実証ファイナンス、リスク管理です。モデルの誤りが予測に及ぼす影響や、モデルの不確実性を考慮に入れた予測手法について分析をしています。最近は、オプション価格を取り入れた予測に取り組んでいます。 産業科学研究所 教授鷲尾 隆 社会・経済・人間行動を含む様々な現象をAIを使ってモデル化し、 シミュレーションや推定・予測、因果解析、現象理解、システム メカニズムの最適化などを行う研究に取り組んでいます。 社会経済研究所 講師Gwen-Jirō Clochard My research fields are experimental and development economics. I am particularly interested in studying prejudice and discrimination, and finding solutions to overcome them. To study these topics, I primarily use field experiments. 社会経済研究所 准教授Lianming Zhu 朱 連明 専門分野は国際貿易、中国経済、応用計量経済学。政策の有効性を検証し、エビデンスに基づく政策形成(EBPM)の根幹をなす政策評価に関する研究をしています。 具体的には、貿易・投資政策、地域振興政策、法人税制などの産業・企業政策の効果分析を進めています。 社会経済研究所 特任助教Mirka Zvedelikova 専門分野は労働経済学、教育経済学、応用計量経済学。近年の研究テーマは、企業の採用行動、家庭における学習環境、コロナ禍での教育です。 Copyright © Institute of Social and Economic Research, Osaka University TOP