ホーム » 教職員 » 教員
教授
敦賀 貴之
つるが  たかゆき

早稲田大学経済学部卒、Ph.D.,(オハイオ州立大学(アメリカ合衆国))

[専門分野]
景気循環、マクロ経済学、応用時系列分析

 
近年の研究テーマ
(1) 不完全情報がマクロ経済に及ぼす影響
(2) 物価変動に関する理論・実証分析
(3) 金融・財政政策、経済危機に対する経済政策

景気の変動は、人々の生活にも大きく影響します。金融政策や財政政策を行う政策決定者は、景気を改善し、生活の安定化に寄与することが求められています。そのためには、多面的な観点から「マクロ経済」に関する理解が必要となります。私は企業が設定する価格の決定メカニズムというレンズを通して、各国経済の総生産量と物価の変動パターンを分析しています。このような研究は、景気変動の安定化をめざす金融・財政政策の発展に寄与するものです。
特にマクロ経済に対する情報に企業がどのように反応し、その情報が財・サービスの生産や価格にどのように反映されるのかに関心があります。例えば、個別価格のデータを使って、マクロ経済全体に対する需要の変化に対する感応度を計測したりしています。より実践的な研究では、財政ファイナンス(政府の財政政策の財源を日銀の貨幣印刷で賄う政策)による政策発動を決定したときに、その情報の与え方や実施の仕方によって、財政政策の効果が大きく異なることを示した研究もあります。


図:財政発動をアナウンスした後、機動力の高い財政政策を行った場合は財政ファイナンスによる財政政策は不況期のGDPを押し上げる(青線)が、機動力の低い財政政策を行うと不況期のGDPを逆に押し下げる(赤線)。

主要業績